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飢餓海峡(映画・シーン) [映画・音楽]

この映画は1965年の公開ですから、封切られて間もなくの、確か15才(中三)の時に父親に連れられて2人で見に行きました。台詞ではありません。場面です。


陽炎の中を1人の男が歩いてきます。伴淳三郎さん演じる刑事です。脱いだ上着を手にしてハンカチで汗を拭きながらです。遠くからこちらへ歩いてくる場面です。


三國連太郎さん演じる主人公が逃亡途中に青森の旅館での左幸子さん演じる娼婦とのシーンでは、中三の私は「僕はこのシーンを見てよかっちゃろか」と気にして周りの大人を見回しましたら、大人のおじさん達の目はスクリーンに釘付けでした。それほど左幸子さんの迫真の演技だったように覚えてます。(左幸子さんの「砂の女」も父親に連れられて中学生の頃行った覚えがあります。こちらの映画は、映画館を出た時に「なんか疲れたなぁ」と思ったのを覚えてます。内容はほとんど覚えていません。R15とかR12などはなかった時代です。18才未満禁止=18禁、はあったと思います。昔のとうちゃんは無敵でしたね。おう、俺が子供を連れてきたとバイ、文句あるや?みたいな。)

映画を観てから5年か6年が経った私が20才の頃(1970年頃かな)、羽田から新橋へのモノレールの4人掛対面シートの窓際に(今、思い出すとお洒落なカシミヤのコートを着て・・でも、その頃はカシミヤなんて知りもしませんからお洒落なコートを着てらっしゃると思いました。)伴淳三郎さんと思しき(失礼ながら、ほくろの位置などで)人が座りました。隣にはマネージャーか付き人かの若い人です。私は一人で乗っていて斜め前の通路側でした。

「あっ、あの陽炎の中からゆら~っと登場した伴淳三郎さんだぁ」と少し憧れの目でお顔をこっそり見た積もりだったのですが、伴淳三郎さんは2度くらい、あの黒縁メガネを通してぎろりと私を見ました。伴淳三郎さんの目には私はどう映ったのか・・単に目に入っただけだったのでしょうが、私には忘れられない実シーンの一つです。


(余談・・録っていた映画を観て場面を確認しようとしましたが、上記のシーンが出て来ません・・183分バージョンです。確かにあのシーンは50年経った今も覚えているのですが・・。)



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