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喪中はがき [雑記]

この季節になると喪中はがきをいただきます。私の年代の知り合いの皆様は、ご両親とも向こうへ行かれたと思っていたのですが、今月、高校の同級生だった女性から喪中はがきをいただきました。彼女のお母様が今年亡くなられたとあります。

東京からの転校生だった彼女とは3年生の1年だけ一緒だったのですが、(とても)勉強が出来た人でした。こんな娘(こ)に田舎育ちの少年(私ね)は一撃を喰らいましてね、好きで好きでたまらなかった覚えがあります。(まぁ毎日彼女の顔を見に学校へ行っていたようなものです。)



彼女は1年だけで東京に戻り、大学生に。卒業して直ぐの夏だったか、旧クラスメートの男2人(私ともう一人。共に浪人生)と女性1人(大学生)で彼女の東京の家にお邪魔した覚えがあります。(どこだったっけかなぁ・・鷺宮っていうところだったかなぁ。)

麻雀をやろうということになり、私以外は経験者でしたが、彼女から丁寧に教わりながら数時間を過ごした覚えがあります。途中で「あんたたち、焼きそば食べる?」、「スイカ食べる?」と声を掛けていただいたお母様は、私らの仲間に入りたいなぁ感一杯で、一度で好きになりました。

「さばさばして、江戸っ子って言うのかなぁ・・」あっとぉ、違います、田舎の少年は脳の中の言葉も博多弁でしたから「よかお母さんバイ。こげな人んことを江戸っ子ち言うっちゃろなー」

それから数年後だったか、彼女の結婚式の案内をいただき、私は出席する気満々だったのですが、当日の朝に立ち上がれない位の高熱が出て、会社の独身寮の部屋で一日唸っておりました。欠席の電話も掛けられず、でした。(私のこれまでの人生で3度あった高熱の内の1度です。しかし、あの発熱は急でした。ひょっとして"きさん、どの面下げて好きやった娘(こ)の結婚式に出られるとや~熱"だったかも知れません。)

そんな私の失礼もあったし、激動の20歳~40歳でしたから、こちらから連絡することはかなわず、48歳までは「もう会うこともないだろうなぁ」と思っておりましたが、クラスメートの1人が東京での同窓会で私が大阪で元気にしているらしいと言ったら、顔を見たいとなったらしく、しばらくして東京の築地で小さな会を開いてくれました。

彼からは事前に「希望はある?」と訊かれましたから「男子は要らん」とだけ伝えておりましたら、女子が5人集まってくれました。(彼女たちの名誉のために。彼女たちは私のガールフレンドでも何でもない人達です。「あいつ(私)は大丈夫かぁ?」と、母親のような気持ちだったのでしょうね。子育ても終わった頃でしたし。)

その会には高校時代に大好きだったあの娘(こ)だった人(!)も来てくれていました。そこで25年前の非礼をわびることが出来ましたので、もう思い残すことはない、でした・・ね。

それからは半年に1度くらいは私の出張の折、東京で夕食などを一緒に食べておりました。彼女はずっとフルタイムで働いてきて、とある会社の役員をしておりました。忙しかったようで、毎回の食事は私が彼女の会社の近くまで行って、ある時は少し待ち、での夕食でした。帰りは、JRで一駅か二駅を一緒に乗ってそこで乗り換えの為に降りる彼女を見送り、私はさらに先の宿泊場の駅まで乗ったのですが、彼女と同じ電車に乗っていただけなのに、ある種の幸福感があったようです。(男って・・"ちょろい"よね~。)

***30数年ぶりにわかったことは***

血液型が私の一番苦手な型であったこと。思わず「え~そうなの~。僕の青春を返してくれよぉ」と言ったのですが、彼女の返しは「何言っているの、男の*と女の*は相性が一番いいのよ」と。しかし、翌日、会社の若い方にそんな相性があるの?と訊ねますと「それ、男が食われる典型例ですわぁ」と(関西なまりで)教えてくれました。(心の中では「食われても良かったけど~」。)

1度だけお会いしたお母様もまだお元気で同居している、でした。

***   うんうん    ***

酒が入ったある晩の食事中に「お互い、60歳なった時に、もし連れ合いをなくしていたら一緒に暮らそう」なんて、私は大照れでそう言ったのですが、彼女は「そうね、それもいいのかも」と・・ちょっとちょっと冗談です、とも言えずに・・面くらいました。

まぁそれからは年賀状のやりとりをさせていただいておりましたが、60歳の時は、お互いの連れ合いの名が入った年賀状でした。「みんな元気でよかったな」と、なんだか安心したのを覚えております。

お母様は今年の春に96歳で亡くなったとあります。そうすると、私が19歳の時のお母様は46歳だったのか・・私の今の年齢からは、46歳なんてずっと以前の年齢です。あの頃のお母様はそんなに若かったのか・・。

私、来年は70歳です。(少ない枚数ですが)毎年の年賀状はそろそろ出すのをやめようかと思っております。でも、生きている限りは出そうと思っているのが2通あります。その内の1通が彼女宛てです。

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